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製造業のIoTは現場情報の自動収集から

サイバースペース イメージ

Webオリジナル 2016.06.23


モノとモノをインターネットでつなぎ、自動的に情報をやり取りするIoT。現在、ビジネスにIoTを活用した事例には次の二つが挙げられる。

  1. センサー等からデータを自動収集する
  2. 取得したデータの内容に応じてアクションを起こす

2については、本サイトにて、自動車事故が起きたときに、車から事故情報を自動収集し、緊急度を判定、危険度が高いと判断されると通報がなくてもドクターヘリが出動する仕組みを紹介した。

また、地震が起きた際に家への影響度を判定し、持ち主に連絡する仕組みなどもある。

中小製造業は計測・記録の自動化から

中小規模の製造業がIoT活用でメリットを受けられる第一は、これまで手動で計測・記録していた製造情報を、自動的に収集できるようになることだ。

とはいえ、作業現場では、多メーカー、多種類の、「出力形式の異なる計測機器類」を利用している。

そこで、現在の機器や運用を大幅に変えることなく、製造現場の作業者に対して統一されたインターフェースでの「計測情報」を実現するサービスの例として、コー・ワークス社の「現場情報即時集約システム(COーNNECT:コネクト)」を紹介しよう。

必要なハード・ソフトを用意

「現場情報即時集約システム」ので提供されるもの

「現場情報即時集約システム」では、

  • 現場の情報を管理するタブレット用アプリ(Android)
  • 情報の蓄積、データ検索、参照などを行うソフトウェア
  • 作業現場で利用されている様々な計測機器類の情報を取得することができるハードウェア(マルチインターフェースボード)

を用意し、デジタル・アナログ両方の計測器の情報収集および統合管理をサポートする。

①業務用タブレット Android OS アプリ

業務用タブレット

【概要】
作業現場の情報を管理する ソフトウェア。

【特徴】
現場の操作を必要最小限にするため、バーコードを活用した入力機能を持つ。
作業現場の情報と管理者側の情報の相互通信を行う。

②蓄積用データベース/簡易ユーザーインターフェース

蓄積用DB/簡易UI

【概要】
情報の蓄積、データ検索、参照などを行うソフトウェア。

【特徴】
“情報の収集”を最大の目的とし、他のシステムや機器との親和性を高めるために汎用的な情報管理構成を持つ。
簡易検索機能には、オープンソースの『Pentaho』を活用。

③マルチインターフェースボード

マルチインターフェースボード

【概要】
作業現場で利用されている様々な計測機器類の情報を取得することができるハードウェア。

【特徴】
デジタルデータだけでなく、アナログデータも取得・デジタル化し、現場の運用や計測機器類の変更を行うことなく計測情報の収集を可能にする。


このソリューションにより、従来のモノづくりの現場では、収集していなかった(コスト的・人的問題で収集できなかった)さまざまな情報の収集・集約を可能としたのである。

活用例)製品検査の自動化を実現

活用例について、製品検査にて測定器で計測した数値を目視し、数値が低いものを廃棄するというケースを見てみよう。

量産品では作業個数が多いと作業者の負担も多く、時間コストも要する。さらに合格品は一つひとつの記録は残っていないし、見間違いや見落としもあるだろう。

では、「現場情報即時集約システム」を使うとどうなるか。

計測情報の自動取り込み例

計測情報を自動的に収集し記録、一定数値を下回った際は「不合格」にするなど規則を設定したところ、次のような効果が見られた。

【効果】

  • 作業者の負担が減るため作業速度の向上が見込める
  • 全製品に対する検査情報を記録できる(エビデンス)
  • システムが異常値判断するため見落しが無い(ヒューマンエラー回避)

計測情報の自動取り込み例

測定器にマルチインターフェースボードを接続し、測定したデータを一つひとつ記録し、タブレットの画面に表示。さらに、一定通知を下回った場合は、不合格の判定を下していく。

作業者はシステムによる判定結果を確認するだけでよく、見落としなどを防ぎつつ、出荷製品の計測データを記録に残すことができる(ロットごとの製造の傾向を確認したり、現場改善に活用できる)。

エラーを防ぎ、効率を上げることは基本の効果であるが、計測データが蓄積できることで、今後の製造方法改善へのフィードバックが実現する。

後者こそが、今後さらに製造現場を改善し付加価値を高める可能性を秘めた真の効果かもしれない。

*本ソリューションについての詳細を知りたい方は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

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