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基幹業務システム、インストール型とクラウド型の違いは? トータルコストと利便性を比較する

2021年夏号 2021.07.14


最近のITツールは「クラウド」型で提供されるものが増加してきた。

コロナ禍で注目されたネット会議などは、離れた場所で使いやすいクラウドが前提だが、会計や販売管理など基幹業務系のシステムはだいぶ前から、サーバーやパソコンにインストールする形(オンプレミス型)で購入・利用してきている。これをクラウド化するとどのようなメリット・デメリットがあるのだろうか。違いを正しく理解して、自社の事情に合う形を選びたい。

基幹業務系ITツールを幅広く提供するオービックビジネスコンサルタント(OBC)では、会計業務分野のツールとして、クラウド型では「勘定奉行クラウド」、インストール型では「勘定奉行11」を提供している。
この比較をベースに、基幹業務システムにおけるクラウド型とインストール型の違いを見ていこう。

クラウド型なら多くの作業をお任せ

クラウド型のシステム的な特徴は、インストールをしない=ソフトウェアの管理をインターネット上に安全に管理されたクラウドに任せることによって、インストール作業やそのためのサーバーなどの機材、運用管理が不要になることだ。

また、法令改正対応やバージョンアップはクラウド上で適宜行われるので対応作業もいらない。
その代わり、従来のインストール型からソフトウェアの使い勝手が変わるので、習得に少し時間が必要となる。もちろんパソコンからインターネットに接続する環境は必須である。
ここでは、①トータルコスト、②業務の便利さの2点を深堀りしてみよう。

①コストは運用管理や人件費も計算に

コスト比較の際は、5年を目安に、[ソフトウェアの費用]+[人件費]+[システム管理費]のトータルコストを計算したい。
ソフトウェア費用は、クラウド型の場合は年間利用料×5+初期費用、インストール型の場合は購入費と年間保守費用×5となる。
人件費は、サーバーの運用管理やバックアップ、バージョンアップ等の作業に社内スタッフが要する時間が該当する。クラウド型においてはこれがほとんど発生しない一方で、インストール型はサーバーが社内にあるため人が対応する作業が必要だ。さらに、サーバーの保守やバックアップ環境、セキュリティ対策など管理費用もかかる。

よって、人件費や運用管理費はクラウド型に圧倒的なコストメリットがある。
「勘定奉行」において、5年間2アカウントの使用を想定すると、「勘定奉行クラウド」のほうが大幅にコストダウンできる(図参照)。クラウド活用で大きなコスト削減が見込めるのだ。

②働きやすさと効率性を広げる

業務の利便性については、インストール型は利用者・場所が固定されている場合に便利だ。
一方、クラウド型は、ネット環境があれば複数名での利用やテレワーク(在宅や拠点などからの作業)に対応できるので、働き方改革や業務の効率化を推進できる。
また、税理士や社会保険労務士など、社外の専門家とリアルタイムでデータを共有でき、やり取りがスピードアップする。

このようにクラウド型ならではの特徴を生かすと、会社の生産性向上を図れるだろう。 
OBCでは、詳しい比較資料を公開しているので、ぜひアクセスして、自社に合う形で基幹業務システムを選択していこう。