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セミナー「新ビジネスを拓く中小企業のIoT活用事例」を担当して考えた

2017.12.11


満席までの勢いがすごくてビックリ。

12月7日に開催された関東経済産業局主催のAI/IoT活用セミナー「新ビジネス創出フォーラム IoT×人工知能(AI)×『システムデザイン思考』で未来を切り拓く」
すごーく長く面白そうなタイトルですね。

同日は都内3か所、このセミナーが開催された会場の別の部屋でもAI/IoT関係のセミナーが開催されていたそうです。新しい技術がどんどん増えると勉強すること・考えることがたくさんあって、仕事する時間がない!(^_^;)。時代についていくために、要領よく情報収集していきたいものです。あ、それには「COMPASS」読むといいですよ!(笑)

   

AIやIoTを、効率化にとどまらずどう活用してビジネスを創り出すかをテーマに、各分野の専門家がそれぞれの持ち場からみたAI/IoTビジネスを展望しました。

冒頭の主催者挨拶では、ダブル局長が!!

経済産業省 関東経済産業局長 後藤収氏

総務省 関東総合通信局長 関啓一郎氏

セミナータイトルでもある「システムデザイン思考」。ビジネスを拓く方法として提唱されている慶應義塾大学大学院の白坂成功教授が講演されました。新ビジネスへの発想は、偶然思いつくのではなく「狙ってイノベーティブに考える」のだそうです。面白かったのが、デザイン思考の一つに「どのような状況でも自分たちはできるのだ」と考えられる力が含まれていることでした。

慶應技術大学大学院 白坂成功教授

 

AIの総合的な動向について、国立研究開発法人産業技術総合研究所の杉村領一博士が解説。AIの適用領域として、地理空間情報、ロボット、社会インフラ、医療、自然言語理解などの分野が提唱されました。

産業技術総合研究所 杉村領一博士

 

続く事例紹介では、製造業のAIビジネスを推進しているクロスコンパスの佐藤聡社長から製造業のAI活用事例が紹介されました。(あっ、コンパスつながりだ!)
プロセス異常検知、異音検査などの具体例に加え、AI活用を阻む壁についてもお話が。

株式会社クロスコンパス 佐藤聡社長

 事例紹介の二つ目は、これまでの先進技術から一転、身近な企業のIoT活用事例として、石原より「中小企業のIoT活用事例」をご紹介しました。

今回のご依頼は、「製造業にこだわらないIoT活用」&「効率化にとどまらないIoT活用」。第四次産業革命の流れからか、IoTは製造業・つながる工場・効率化などで取り上げられることが多い印象。そのほかにも可能性はたーくさんあるんです。

この分野、ずっとCOMPASSで探求してきた&所属しているモバイル活用推進団体MCPC実施の「MCPC award」で蓄積してきたので、多様な業界の事例を取り上げました。M2MとIoTは概念が少し異なりますが、モノのデータ化という本質的な点ではM2Mに大きなヒントがあります。それを技術の進化を取り入れインターネットの技術でつなげていくと何ができるのか…。

が、30分では時間が足りず…。エッセンスだけで…すみませんでした。

また、「新ビジネス」といっても観点がいくつかあるので、簡単に整理しました。
 

半日、いろいろなお話に刺激を受け、ない頭をフル稼働!

AI活用ではやはり自動車の自動運転は大きなテーマなんですね。社会の仕組みやルールの変更を伴う開発であり、誰が覇者になるかの国際競争もあります。

私個人は車を運転しないこともあり、市民がより安全に個別の目的地に行く手段とすれば、事故が減り、安くて便利ならそれでよい。ルールを作り直しても十分おつりがくるメリットがあれば普及するし、メリットがなければ広がらないのかな、なんてのん気に考えています。海外に牛耳られないようにする国策はあるとしても最後は利用者の評価ですよね。自動運転が実現すると車を所有する必然性が薄れてくるので(家になくても呼んで乗れば良い)、車の販売ビジネスの流れはガラッと変わりそう。

とはいえ「運転を楽しみたい」人も多いから、自動運転と手動運転が共存するのかな!? 混在するとルールが結構難しいぞ。

自動運転に関しては、「真の思惑はなにか?」が気になっています。
 個人がどこからどこへ移動しているかを知りたいのかな? 運転しながら周囲の状況をとらえるので、すべての道や路地や通りをゆく人の様子をデータ化したいのかしら? なんて考えたり。車が通っているところだと、必ず車載カメラに写ったりするのは嫌ですね。道路沿いの家は洗濯物干していると全部写るとか、適当なルームウェアでコンビニ行ったら写っているとか(笑)。安全のため存在が記録されることは仕方がないとしても、そのデータを握るのは誰か、どう扱うかはとっても大事なところです。企む人がいるからね…。

ビックデータはどうしてもこの課題にぶつかりますね。

話がそれましたが、テクノロジーの進化とユーザーの間には距離があり、見ているものは同じとはいえない。

顕著に表れたのが、後半のパネルディスカッションでした。

白坂先生の進行で、AI/IoTが有望な業種や、乗り越える壁などについて意見を出し合いました。「活用を推進するにはどうしたらよいか」「事例はどう見ればよいか」と突っ込んだ質問も出て、より先進的なサービスを開発・普及させたい先端技術者の視点と、活用意義が見出せるかどうか・経営課題にこたえられるかをカギとするユーザー企業側の視点の両方が出てきました。これから両者が手を組んでどんなサービスを生み出すか。AI/IoTの活用が立体的に見えはじめ、面白かった!

IoTについて、私は

 IoTの本質はモノやコトの見える化と捉えています。
 だから、「何を見える化する」か、人の意志が大事。

と考えています。

最後に会場から鋭い質問が。
「技術は指数関数的に進歩するのだから、すぐ使わず、少し待った方が良いのでは」

業界的に「待った」は困りますし先行者利益はほしいです。国際競争もあります。

が、利用者目線では一理あると感じました。

お金と時間が極めてかかる段階では無理せず、まず必要なデータ収集を行っておき、タイミングが来たら一気に進めるのも選択肢の一つ。または、進めながら新しい技術を取り入れ・改編しつつ最適なものを提供していくのもあり。「しっかり儲ける」には技術が低価格化してからのほうが良いこともないとはいえないので、分野や競争相手、自社の本業の強みを見ながら決めていく、この辺のバランス感覚が、まさに民間企業のビジネス戦略ですよね。

すばらしい質問で盛り上げていただき感謝です。

多様な意見を交わしながら、企業の経営に意義あるIoT/AI活用を推進していきたいという決意を新たにしました。

 300名のご来場者様、ありがとうございました。
そして運営事務局の皆様、お疲れ様でした。