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COMPASSの取材で出会ったこと、訪問地域、考えたことについてつづります。
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1周回って最先端!?

2019.08.22


「そんな慣習があるの…? でもよく考えてみると…」

2019年の春は、経済産業省の事業で、サービス産業20社をヒヤリング訪問させていただきました。業種・地域それぞれに特色あるIT活用をされてまして、COMPASSでも数社ご紹介済です。

その中で、「1周回って最先端?」な話を。

訪問先は、秋田県仙北市の角館観光タクシーさん。

仙北市商工会からの案内でIT導入補助金を活用し、タクシー乗務記録や請求の効率化を図られました。

 

タクシーのITというと、GPSで位置情報を…ドライブレコーダーで…と思い浮かべますが、この地域ではほとんど必要がないとのこと。

タクシー利用客は地元の方の買物や通院利用が多く(バス路線が減りがちで地域の足となっている)、流しではなく予約や呼び出しで向かい、配車も順番だそうです。

困りごとは、顧客を探したり配車する方ではなく、「乗客の掛け払いの請求業務効率化」でした。

「???」。
タクシーに掛け払い

降りるときにメーターを見て運賃を払うのが当たり前と思ってましたが、地域により、結構掛け払いがあると聞いてビックリです。到着したら顧客はそのまま降り、ひと月分まとめて請求するのだそうです。

その分、車内では現金の扱いが少なくて済みますね。
乗客は町の人で、顔はわかっているから、タクシー会社側で記録をしておきます。

 ん?

自分が誰だか認識してもらい、その場で現金をやり取りせず、サービスを利用できる。

顧客から見れば、「顔認証システム&キャッシュレス決済」と似たようなものです。

普段からあまり現金を扱わなければ釣銭の間違いもなく、請求作業が簡単に作成・送付でき、支払いが自動引き落とになったりしたら、さらに効率化しますね。

 

 

後日まとめ払い、昔は結構あった気がします。

町の規模が小さくてお互い顔が見えれば信用取引は成り立ちやすい。

人口が増えいろいろな人が行き交うようになり、都度現金払いが当たり前に。そして現金に加えクレジットカードが使えるようになり電子マネーも登場。さらにリピート顧客を把握するデータベースシステムができ…。

以前の習慣が新しい技術で戻ってきた。1周回った感じです。

「進化は直線ではなくラセン状である」と言われますが、まさにその通りですね。

「遅れている」「古い習慣が残っている」と揶揄されがちな地方都市には、人口減少社会のヒント、そして進化したITを活用するヒントが潜んでいるといえます。