この事業に、この支援機関あり―岡山県
2016年秋号 2016.12.12
おかやまIT経営力大賞を支える支援機関
システムエンジニアリング岡山(SEO)
全国規模で選定される中小企業IT経営力大賞の地域版といえる岡山県の「おかやまIT経営力大賞」は、今年で9年目を迎える。地域企業のIT活用モデルを発掘し共有する継続的な場づくりは、他地域の参考となる特筆すべき地域活動といえる。
同事業の事務局を務めるのが、一般社団法人システムエンジニアリング岡山(通称SEO)である。IT企業、一般企業、行政、教育機関などの異業種交流会として発足し、現在76会員を有する。
「IT企業に偏らず地元の銀行や放送局なども加盟しているのが特徴です。情報提供・交換と会員の交流を目的とし、メールや会報誌、セミナー開催などを行っています」
システムエンジニアリング岡山・専務理事の渡辺守氏は、活動状況をこのように話す。「地域内の企業の大半を占める中小企業の底上げには、ITツールを使った効率化や売上向上が欠かせない」との認識のもと、岡山県の事業を引き継ぎ、2年目から「おかやまIT経営力大賞」の実施を続けている。

システムエンジニアリング岡山
専務理事・事務局長 渡辺守氏(写真左)
中小企業IT 経営支援コーディネータ
小原強氏(ITコーディネータ)(右)
これまでに累計115社の応募を受けた。経済産業省が全国を対象に実施している「攻めのIT経営中小企業百選」には、「おかやまIT経営力大賞」受賞企業から毎年入選を果たしている。2016年は、Orbとダイヤ工業の2社が選ばれた。

「おかやまIT 経営力大賞」入選企業のうち、「攻めのIT 経営中小企業百選」に選定された企業
地域内の表彰制度においては、応募企業を集めるのに苦労するという声を聞く。岡山ではどのようにしているのだろうか。
3年前から大賞事業を担当している中小企業IT経営支援コーディネータの小原強氏は、「既知の企業の活動状況をマスコミから集めたり、経済6団体に推薦をいただくなど、県内企業の動向は常に情報収集を行っています。そのうえでタイミングを見て応募のお声掛けをします」と打ち明ける。
県内の商工会議所はすべて訪問し経営指導員と面談して協力体制を敷いているという。
2016年度も、新たな受賞企業が発表され、11月24日には表彰式を兼ねた「おかやまIT経営力大賞」記念フォーラムが開催された。
システムエンジニアリング岡山 http://www.optic.or.jp/seo/
おかやまIT経営力大賞 http://www.optic.or.jp/seo/okayama_it/28/gaiyou.html