【連載】あいてぃのある職場日記(17年秋)
2017.12.20
「新施策」
明けても暮れても「働き方改革」な今日このごろ、手詰まり感満載なわが社に画期的な新施策が導入された。
その名も「帰る札」。
5人の戦隊「カエルンジャー」が印刷された紙に、「今日は何時にカエルンジャー!」と時間を記入し、四つ折りにして席に立てておくだけというシュールな新施策。
帰る時間を見える化し効率よく仕事をしようということらしいが、導入2週目を迎え、早くも無力感が漂ってきている。
ちなみに、私の席には「今日も定時に帰って飲む カエルイエロー!」の帰る札が、先週から変わらず置かれたままになっている。
一方、鳴り物入りで導入された「プレミアムフライデー」も半年足らずですっかり耳にしなくなった。
2月24日の導入初日、プレミアムフライデーなど気にせずいつものように早い時間から飲んでいた私に、TV局の関係者が取材依頼に来たことが、ずいぶん昔のことのように思われる。
まあ、次の3月は年度末だったり、4月はGWの前日だったりと、プレミアム感を出しにくい日が続き「持ってない」なあと思ったりしたが、そもそもそんな日に設定した時点で薄々勘付いてもよさそうなわけで…。
次のプレミアムフライデーは「15時に帰って持て余す カエルレッド!」の札でも置いてみることにしよう。
今日は月曜日。
会社や政府が言う前から「プレミアムエブリデー」を導入している私は、本日もさっさと帰ります。
世中 渉(よのなか・わたる)
著者プロフィール:メーカーに入社29年目の元営業職。
出世はおまけと割り切りつつも、上司と部下に挟まれて迷い多き日々を送っている
中年風中間管理職。